七度来る
インターフォンが鳴った。
扉を開けると、ワンピース姿の清楚《せいそ》な女の子が、石鹸《せっけん》の箱を持って立っていた。
「コンニチハー。引っ越してきました」
女の子は石鹸《せっけん》を置いて帰っていった。
いいぞ。あんな可愛い子がご近所さんだとは。
そう思って喜んでいると、またインターフォンが鳴った。
扉を開けると、さっきの女の子が石鹸《せっけん》を持って立っている。
「コンニチハー」
石鹸《せっけん》を置いて帰っていった。
おかしいぞ。
またインターフォンが鳴った。
「コンニチハー」
女の子は七度来た。
七つ子か、それとも何かまずいことが起きているかだ。
――完――